独立行政法人 農業者年金基金

全国農協青年組織協議会(JA全青協) 田中圭介会長

※「のうねん」令和2年9月号から転載

全国農協青年組織協議会(JA全青協) 田中圭介会長
たなか けいすけ
1982年、福岡県久留米市生まれ。大学卒業後直ぐに就農。父親を経営主とする家族経営でレタス、白菜、枝豆、金時人参、玉ねぎ苗など野菜作7.7ヘクタールと稲作4ヘクタール。家族は妻と2男1女の子供、両親。認定農業者。2020年5月より現職、農業者年金広域推進協力員。

 農業者年金に加入したのは2013年、31歳のときでした。近所の女性農業委員の方から声を掛けられ、「奧さんと一緒に農業を続けるのなら農業者年金に入っておいた方がいい」と加入を勧められたのがきっかけでした。農業委員会事務局から詳しい説明を聴き、直ぐに加入しました。
 父は制度が変わったときに脱退し農業者年金は受給していませんが、農業者年金については近所の人やラジオなどで聞いていて、何となく知っていました。農業委員さんから勧められ、自分のことよりも妻や子どもの将来のことを考えて夫婦2人で加入しようと決めました。父からも「お金はあれば使ってしまうので、将来のことを考えて貯えをした方が良い」とアドバイスがありました。毎月コツコツと農業者年金の掛金を払って将来に備えることとしたわけです。
 農業者年金の良さは、保険料の所得控除が一番だと思います。80歳までの保証があり死亡一時金が出ることもメリットだと思います。

県JA青年部で説明会やチラシ配布でPR


 私が福岡県農協青年部協議会の委員長をしていたとき、JA福岡中央会から「加入者を増やす手助けをして欲しい」と要請され、JA青年部としても農業者年金のPRに努めました。青年部の仲間に農業者年金について「そもそも知っているか?」「加入しているか?」と聞いてみると、あまり芳しい状況ではありませんでした。そこで県青年部で説明会を開いたり、県大会でチラシを配ったりしました。さらに、委員長だった私は地元のラジオ放送に2回(昨年11月と今年2月)、副委員長も2回出演して農業者年金について話しました。「老後の生活に心配がないように、若いときから農業者年金に加入して、ともに農業に頑張りましょう」と呼びかけました。
 皆さんは農業経営については、作付計画を作り、安定した経営をめざしますよね。同じように生活面でも、老後に備え将来のライフプランを作ることが大事だと思います。農業者にとってメリットが多い農業者年金をそのライフプランの中に組み入れて、農業者としての老後設計を考えようと訴えています。
 最近は農業者年金を知っている人が増えてきましたが、私たちの仲間がもう一歩踏み込んで、将来のライフプランを真剣に考えてもらうようにしていきたいと思います。自分は加入しているものの、妻の加入はまだというケースが多い状況です。農業経営のパートナーである妻に何か残すようなこと、とりわけ老後の備えとして、女性が農業者年金に加入することは必要不可欠です。夫婦でのライフプランづくりと、農業者年金の加入を全国の仲間に広げていきたいと思います。

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