独立行政法人 農業者年金基金

全国農協青年組織協議会(JA全青協) 天笠淳家会長

中園理事長との対談から。役職は対談を行った平成27年9月時点のもの

全国農協青年組織協議会(JA全青協) 天笠淳家会長
あまがさ・じゅんや
昭和47年、群馬県生まれ。平成15年、就農。経営規模は、水稲32ヘクタール、大麦・小麦28ヘクタール、作業受託23ヘクタール。
27年から全国農協青年組織協議会会長。
27年8月、農業者年金基金の広域推進協力員に就任。

~積立方式で安心、節税効果などのメリットも多い~


中園理事長
農業者年金についてどういう印象をお持ちですか?

天笠会長
積立方式で安心だし、節税効果などメリットも多い年金と思っています。
地元で農業者年金の話を聞いていても、奥さんを加入させている人が多くいることに驚きました。女性は平均寿命が長い点も含め、奥さんを加入させることは妻孝行になる。話を聞いて、うちも私よりも奥さんの保険料を多めにする方が良いと思いました。
青年部には結婚していない人もいますので、婚活支援等をやっています。農業者年金もその支援の中で紹介できないかとも思っています。


~「知らない」という農業者に知らせる努力を~


天笠会長
全国の青年部の盟友は、毎年1千人近く減っています。少数精鋭化が進んでいるとも言えます。農業委員の方から地元密着で丁寧に説明してくれれば、加入する仲間はもっと増えると思います。

中園理事長
農業者年金は、政策支援や税の優遇などがありますし、積み立てた年金資産は運用します。毎年積み立てて運用した結果はお知らせしますので、安心感があります。

天笠会長
そうなんですね。税制の優遇措置は、大きなメリットですね。

中園理事長
月払いにしても年払いにしても、支払保険料の全額が社会保険料控除の対象となり、所得税や住民税の節税対策になります。年払いの前納制度にして、その年支払った額と共に申告すればさらに大きな節税効果が得られます。

天笠会長
こういうことを若い経営者に知ってもらうことが大切だと思います。

中園理事長
農業者年金を知らない人が多いです。毎年3000人ほど加入していますが、加入者に対して行うアンケートでは半数が知らなかったと答えています。特に若い20代、30代の人は、6割近くが知らなかったと答えています。多くの人が知らないため、普及が進まないのが現状です。

天笠会長
現場の青年部のメンバーが会員や地域に伝えられるようにしていけたらと考えています。老後や経営のメリットになるようにこんな方法がある、と。
法人や集落営農は加入ができるのですか。

中園理事長
法人の従業員は、厚生年金の対象となるので農業者年金には加入できません。集落営農でも従事分量配当制であれば加入が可能です。「将来、法人化するから…」と農業者年金への加入をためらう声もありますが、法人化し、厚生年金に加入するまでの間は国民年金しかないのですから、この間の年金を確保するためにも加入することが大切だと考えています。
農村での老後生活は夫婦2人で月々23~24万円かかると言われており、国民年金だけでは10万円ほど不足するとの試算もあります。
(※夫婦で40年間国民年金保険料を支払ってきた場合、月々約13万円)

天笠会長
若手農業者に対するメリットも多い。親父さんが後継者の息子さんを積極的に入れたいということも多いのではないですか。

中園理事長
39歳以下の若い農業者には、一定の要件の下で月額2万円の保険料のうち最高1万円を国が補助する「政策支援加入」という仕組みがあります。積極的に活用していただきたいと思います。また、お義母さんが息子のお嫁さんのために農業者年金への加入を勧めたという事例もあります。

天笠会長
お義母さんとお嫁さんとのコミュニケーションを円滑にする効果もあるんですね。家庭円満になりますね。


~農家を応援する年金。もっと身近な存在に~


天笠会長
農業者年金は、ほとんどが農協の組合員口座に振り込まれるのですから、農協事業にとってもプラスになるという呼びかけをする加入推進の仕方もあるのではないでしょうか。全国のJAや親世代の組合長にも働きかけたいと思います。

中園理事長

350万人の農家の署名を背景に農政運動として作り上げられた制度ですから。今後も農協・農委の方々が、どんどん推進していっていただきたいです。

天笠会長
(パンフレットを持って)このパンフは、地元の農委窓口にもありました。こういうのを家に持ってきて置いていってくれれば、読むと思います。
4Hクラブ等でも紹介していくのが良いのではないでしょうか。月刊誌「地上」(27年11月号に掲載)だけでなく、「家の光」(月刊誌。家の光協会発行)にも掲載してはどうでしょう。
今年は農協大会の年です。所得増大、生産増大、地域活性化を掲げている。生産者のためになるいい情報はどんどん流していきたいと思います。専業的な農家を応援する年金ですのでもっと身近な存在にする必要がありますね。

ページの先頭へ戻る

ホームへ戻る



本サイトにはPDFのコンテンツが含まれております。
PDFファイルの閲覧にはAdobe Readerが必要です。
同ソフトをお持ちでない場合は、Adobe社のサイトからダウンロード(無償)してください。