独立行政法人 農業者年金基金

全国農協青年組織協議会(JA全青協) 水野喜徳会長

西理事長との対談から。役職は対談を行った平成30年7月時点のもの


全国農協青年組織協議会(JA全青協) 水野喜徳会長
みずの よしのり
昭和52年、群馬県生まれ。41歳。民間会社で営業職を経験したのち就農し、こんにゃく10ha、水稲2ha等を経営する。
群馬県JAあがつま青年部部長、群馬県農協青年部協議会委員長等を経て、平成29年5月からJA全青協副会長を務め今年度会長に就任。農業者年金広域推進協力員。

① 農業者年金の加入は、人生設計の第一歩


西理事長
水野さんご自身も農業者年金の加入者だと伺っています。そこで、まずは加入のきっかけを教えていただけますか?

水野会長
農業者年金との出合いは十数年前。私が車を販売するサラリーマンから農業者へと転身した時のことです。会社員であれば、定年になれば退職金もあって、老後は厚生年金もあります。しかし、農業は生涯現役。これから、農業で生計を立てていくことを考えた時、老後の保障になるようなものが必要だと思いました。

西理事長
たしかに、保障は重要ですよね。農業者年金に加入するにあたっては、どなたかに相談されましたか?

水野会長
そうですね。私は地元のJAの担当者に相談しました。その時、「会社員の時と同じくらいの年金を受けられるようにしたい」と伝え、農業者年金を紹介されたことがきっかけです。当然のように加入しましたが、両親も夫婦で加入していたことが後押しになったと思います。父は既に他界しましたが、母は現在でも農業者年金を受給しています。

西理事長
やはり第3者のアドバイスは、効果がありますか?

水野会長
ありますね。会社員ならライフプランを会社が作ってくれます。しかし、農業者の場合はそうはいかない。ライフプランを自分で設計しなければいけないという時に、第3者がアドバイスしてくれれば、今の自分に何が足りないかが見えてくると思います。


② 加入のしやすさが一番の魅力


西理事長
水野さんから見て、農業者年金の魅力は、どんなところだと思われますか?

水野会長
何と言っても加入のしやすさだと思います。年間60日以上農業に従事して、各種の要件さえ満たせば、誰でも加入することができます。「半農半X」という言葉があるように、今の若い農業者たちは多様な働き方をしています。中には年間2カ月だけ農業をする人もいます。そんな人たちにも農業者年金に入れる可能性があることをPRしたいですね。


③ 「素敵な老後」には日ごろからの備えが重要


西理事長
私たちは、農業者年金の役割としてよく「老後の備え」という言葉を使います。ご自分の経験や周りを見ていて、何か感じられることはありますか?

水野会長
我々には技術がありますから、普通のサラリーマンの方の老後とは違うと思います。技術は年を重ねるほど上がっていって、収入も増えていきます。そうした意味で、技術は一つの蓄えです。でもそれだけでは十分ではない。年金や共済もそうですが、経済的な安定も重なり合って、「素敵な60代、70代」を迎えられるんじゃないかなと思います。

西理事長
なるほど。年を重ねても農業者年金に加入している。そんな安心感が加われば、技術をより生かすことができるんですね。

水野会長
そう思います。その技術を継承してくれる跡取りがいれば、なおさらパワフルに老後を過ごせると思いますね。


④ しっかりとした説明で制度の浸透を


西理事長
先ほど、跡取りの話が出ましたが、私たちも、若い方々に農業者年金について知ってもらうことは、とても重要だと思っています。普段から若い農業者の方と接している水野さんから見て、どうしたら農業者年金の制度が浸透していくと思われますか?

水野会長
実際、若ければ若いほど、老後の生活までは考えない傾向があると思っています。そんな時、やはり一番心に響くのは、現在受給している人から農業者年金の魅力をアドバイスしてもらうことだと思います。最近の60代、70代の農業者は本当に元気です。今でもバリバリ農作業をしています。でも、それは年金を受給しているからこそ元気で、設備更新などもできると聞きます。そんな方々の声を若い人たちも届けたいですね。

西理事長
そうした先輩方の声を伝えることは大事かもしれませんね。農業者年金で老後の不安をかなり解消しているので、思い切った設備投資もできる。農業者の皆さんが将来にわたって長く元気に活躍してもらうことを考えると、「健康寿命」のこともちゃんと意識して、農業者年金でしっかり老後に備えておくことが大事ですよね。

水野会長
そうですね。私自分もパワフルな老後を送りたいなと思っています。

西理事長
水野さんなら、きっと充実した老後を送れますね。そのためにも、多くの農業者の方に農業者年金のことを知ってもらいたいと思いますが、残念ながら農業者年金のことを知らない方も多いんです。そんな人たちに農業者年金を広めていくという意味で、何かいいアイディアはお持ちですか?

水野会長
もしかしたらですけど、特に若い人たちは、JA共済などと混同されている方も多いんじゃないかと思います。農業者年金を勧めようと思って、話をしていると若いほど、「それって俺も入ってるよ」、だとか、「毎月払ってるよ」、と言いつつも、実は農業者年金ではなく年金共済だったりします。きちんと説明すれば、意外とハードルは低いかもしれないですよ。

西理事長
なるほど。そうした説明はしっかりしていかないといけないですね。

水野会長
心に余裕を生む年金。私もまだまだ加入期間は続きますが、あの時入って良かったとしみじみ感じています。これからも、私の経験をいろんな人たちに伝えていきたいと思います。

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